私たちは普段、多くの買い物を行い、少しでも安く買おうしています。
しかし、買うことに対しては慣れていますが、物を売ることに対しては慣れていないのではないでしょうか。
不動産は高額な売り物であるにも関わらず、安く売ってしまっている人が非常に多くいます。
本記事では、あなたの大切な不動産を安く売らないために、どのように不動産売却価格を決めれば良いかについて解説します。
仲介業者のアドバイスに従うと安くなる
不動産の売却価格は、仲介業者の査定金額に基づいて、価格を設定する人がほとんどです。
しかし、仲介業者は売るのが仕事であって、高く売る見方ではありません。
仲介業者の収入は、不動産が売れないと1円も入らない仕組みとなっており、少々安くなっても、媒介契約が成立するように動きます。
住宅売却価格を決めるにあたって、最も重要なことは、
ということです。
不動産売却価格の決め方
では、どのように売却価格を決めれば良いのでしょうか。順に見ていきましょう。
不動産買取査定で相場を把握
まず、仲介で住宅を売却する場合であっても、買取の見積もりを依頼しましょう。
何があっても、買取査定金額以下の金額で売ってはいけません。
そして、買取は仲介の場合より7割程度の査定になる傾向が強いため、÷0.7をした金額をひとつの目安としましょう。
例えば、2100万円の買取査定金額の場合は、2100÷0.7=3000万円となります。
過去の成約事例から決める
仲介業者の見積もり算定方法
住宅買取査定金額を念頭に置きながら、仲介業者に見積もり査定を依頼します。
仲介業者から見積もりをもらう時には、査定金額の根拠をきちんと説明してもらいましょう。
一般的には、取引事例比較法と呼ばれる方法で、査定が行われます。不動産流通推進センターの「価格算定マニュアル」の内容に準じて算出されます。
このマニュアルに従うと、
- 成約価格
- 床面積
- 住戸位置(所在階・方位・日照採風の良否)
- 専有部分や敷地、建物、設備、修繕等の状況
などから、売却する物件の査定価格を算出します。
しかし、この金額は簡単に操作できます。
評価は主観による項目も多い
過去の成約物件の仕上げがきれいであったかどうかはわかりませんし、日照が良いと感じるかどうかは完全にその人の主観です。
個人の感覚による部分は、感覚的に決めざるを得ないことになります。
告知事項ありの物件が含まれている可能性も
告知事項ありの物件とは、いわゆる事故物件や、近隣トラブルがある、過去に火事があった等、購入するにあたり影響を及ぼす可能性のある事項をあらかじめ告知する必要のある物件のことです。
過去の成約事例に告知事項ありの物件が含まれている場合、その物件から導かれた本物件の査定金額は低くなることになります。
過去の成約事例の平均より上を目指す
以上のことから、過去の成約事例の平均ではなく、少し上を目指しましょう。
過去の成約事例からの査定額が、2700万円、3000万円、3300万円の場合、平均の3000万円を目指すのではなく、3300万円に近い金額を目指しましょう。
売却価格を決める際の注意点
3か月程度、売却活動を行う時間はあるか
これまでの話は、3か月程度売却活動にかける時間がある場合の説明となります。
もし、1か月以内に売らないといけない、といった場合は、もっと金額を下げるか、買取をしてもらいましょう。
複数の仲介業者に見積もりを依頼する
売主であるあなたが売却価格を決めることは重要ですが、仲介業者のアドバイスも参考にしましょう。その際は、1社の仲介業者だけでなく、複数の仲介業者のアドバイスをもらいます。
先述しましたとおり、査定金額にはその人の主観に基づく部分も多くあり、複数社の意見を聞く方が、相場を把握しやすくなります。
売り出し価格は仲介業者と相談
売却価格はあなたが決めることが重要ですが、売り出し価格は仲介業者に相談して決めましょう。
一般的には、値下げ交渉が入ることを前提に、高めの価格とすることが多いですが、目標とする売却価格に向けてどういった作戦をとるかは仲介業者と相談するのが一番です。
切りの良い売り出し価格にしない
売却価格の目標を3300万円とした場合、売り出し価格を3500万としてはいけません。
SUUMOなどの検索サイトの場合は、〇〇円以上~〇〇円未満と金額指定して検索することができます。
つまり、3500万で売り出すと、3000万以上~3500万未満で検索した人が見つけられなくなります。
この場合は、3480万円とするのがおすすめです。
最後に
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
本日は不動産売却価格の設定方法について、解説しました。
売却価格に絶対的な根拠はありません。同じ不動産であっても、タイミングや買主の事情によって、売却価格は大きく変動します。
少々割高であっても、
- 同じ学校区で探している
- 親(子供)と同じマンションに住みたい
- 転勤に伴い早く買いたい
など、高く買ってもらえることも多くあります。
ある程度強気の価格設定としてはいかがでしょうか。
この記事があなたの不動産売却活動の参考になれば幸いです。
本日もありがとうございました!
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