新築マンションは買った途端値下がりする?
新築マンションは、買った途端値下がりすると言われています
確かに、新築マンションの購入価格と、築浅の中古マンションの売却価格を比べると2割程度下がりします
ではなぜ値下がりするのでしょうか?
この記事では、値下がりする理由と新築マンションを買う場合の注意点について、解説していきます
販売経費の分値下がりする訳ではない
新築は買った途端、2割程度値下がりすると言われています
その理由として、「モデルルームの建設費や、人件費などのディベロッパーの営業経費が、マンション価格の2割程度かかっているから」だと説明している記事が多くあります
しかし、これは間違っていると筆者は考えます
住宅に限らず、どんな商品であっても、営業経費をかけないと販売できませんし、価格に営業経費を乗せるのは当然のことで、営業経費を含めて、その商品の価値になります
つまり、商品を手に入れたいと思った時に、支払う必要のある金額が、その商品の価値です
会計上も、取得原価には営業経費はもちろん、諸費用まで含めて計算することになっています
中古になった途端、営業経費分の価格が下がるのなら、500mlのコーラは10数円で買えることになるね!
値下がりする理由とは
では、なぜ新築マンションは買った途端、値下がりするのと言われているのでしょうか?
諸費用
①新築マンションを購入する際、販売価格とは別に最低でも3%程度の諸費用が必要となります
本来は、この3%を含めた価格がこの住宅の価値となる(3%を支払わないとその住宅は手に入らない)のですが、実際はこの3%を住宅の価値ととらえている人は多くありません
②次に、その住宅を売却する場合にも、最低でも3.5%の諸費用が必要です
③最後に、その住宅を購入する人も、最低でも3.5%の諸費用が必要です
住宅の価値が下がらないとしても、中古住宅を購入する場合、新築の販売価格から①-②-③=4%多く支払わないと、その住宅が手に入らないことになります
つまり、中古住宅の価格が4%安くないと、新築を買った方が安くなるわけです
住宅の価格は、諸費用を含まない価格で比較されますので、4%の諸費用分が値下がりとして評価されます
新築より高い費用で中古マンションを買う人はいないよね
競争環境が整っていない
新築マンションは、ディベロッパーが入念な市場調査を行い、需要と供給を見定めて、適切な価格で販売しています
一方、中古マンションは、売主も買主もプロではありません
また、不動産業者は高く売るのが仕事ではなく、契約が成立することを目的としているため、適切な価格を提示しません
なお、新築マンションは、1年以上掛けて販売するのに対し、中古マンションは売主の事情次第で、急いで売却することも珍しくありません
つまり、適切な競争環境が整っていないのです
そのため、本来の価値より安く売買されることになります
僕も家を売る時、2か月で急いで売ったよ
新築プレミアム
最後は、新築プレミアムと呼ばれる買主の気持ちの問題です
まっさらな住宅に住めるのは、とても気持ちが良いことです
誰も使っていないことによる価値が新築にはプラスされます
そのことが、価格が高い要因となります
もちろんこれは気持ちの問題ですので、明確な金額は算出されません
(新築プレミアムは、買主の気持ちの問題だけでなく、①手数料、②競争環境が整っていない、ことも含めて言う場合がありますが、本記事では買主の気持ちの面を新築プレミアムと呼ぶようにしています)
やっぱり新築は気持ちがいい!
新築マンションを買う場合の注意点
買った途端値下がりするのではなく、売る時に値下がりする
ここまで読んでいただきお気づきかもしれませんが、新築マンションは、買った途端値下がりするのではなく、売る時に値下がりするのです
つまり、売らなければならない状況をできるだけ回避するのが最も有効な対応策です
オーバーローン状態だけは避ける
オーバーローン状態とは、売却価格よりローンの残高の方が多く、売却できない状態のことを言います
もちろん、手持ちで現金があれば問題ありません
売却できない場合、身動きができないことになりますので、オーバーローン状態だけは注意しましょう
最後に
最後まで、ご覧いただきありがとうございます
本記事では、値下がりする理由と新築マンションを買う場合の注意点について解説してきました
マンションを売却する場合は、値下がりするのはある程度仕方ないことと言えます
しかし、値下がりする理由を理解し、適切な価格で売却できるように、今後も当サイトでお手伝いをさせていただきます
ご質問は、コメント欄随時お待ちしております
本日もありがとうございました!
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