仲介の不動産業者と媒介契約を行い住宅を売却する場合、その仲介業者のアドバイスに基づいて売却価格を決定することになります。
しかし、同じ仲介業者・同じ物件であるにも関わらず、タイミングによって、仲介業者の提示する価格が変わる場合があります。
この記事では、どのように仲介の仲介業者の提示する価格が変わり、売主はどのように対応すれば良いかを解説します。
是非最後までご覧ください。
- 住宅売却時の値付けに不安
- 住宅売却時に仲介業者の見積もり価格を信じてよいのか気になる
- 少しでも高く住宅を売却したい
仲介業者の提示する金額は変わる
仲介業者の見積もりは、媒介契約前に一度提示され、それ以降は提示されません。
しかし、媒介契約前に提示される見積もりは、2100~2400万といった形で幅をもたせた記載となっており、売却活動を進めていく中で、ニュアンスを変えて説明してきます。
ここでは、どのように仲介業者が提示する金額が変わってくるのかを見ていきましょう。
見積査定時:売主の機嫌が良くなる価格
まず、売主は仲介業者を決めるために、見積査定を依頼します。
ここで、仲介業者は住宅の内覧を行い、見積査定を行いますが、同時に「売主がどの程度の価格を希望しているか」を確認する業者もいます。
もちろん、売主がどの程度の価格を希望しているかによって、見積査定の価格が変動することはおかしいことです。
しかし、仲介業者にとって重要なことは、適切な見積査定の価格を提示することではなく、媒介契約を締結することです。よって、売主の希望に沿い、売主の機嫌が良くなる金額を提示する傾向にあります。
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この家だと2100~2200万くらいだと売れるかな
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2400万くらいになるといいな~
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見積査定価格は、2100~2400万です!
弊社に任せていただけると2400万を目指します!
媒介契約時:空欄
仲介業者と媒介契約を締結する際には、売却価格の話はしません。
この段階では、媒介契約をする前提で書類等のやりとりを行っているタイミングですので、あらためて見積価格について仲介業者から説明があるわけではありませんし、変なことを言って媒介契約が白紙になってしまっては、元も子もありません。
媒介契約書に売却価格の記載がある場合でも、媒介契約時には空欄としておいて、売却できた際にその価格を記入することになります。
![仲介業者](https://k-h-labo.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
価格には触れないでおこう…
媒介契約後:実勢価格より低めの価格
さて、いよいよ媒介契約が締結できました。
仲介業者から売り出し価格をいくらにするかの相談されます。
ここから、仲介業者は実勢価格に近づけるように誘導していきます。
これまで目標と言っていた売却価格を、強気の値付けとニュアンスを変えてくることもあるでしょう。
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かなり強気の価格設定で2400万で売り出してみましょうか。
売り出して数週間から1か月程度時間が経つと、仲介業者より値下げの相談が来ます。
これまで幅を持たせていた見積査定金額の下限付近をアピールしてきます。
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もっと築浅のマンションで2200万の物件があり、こちらにはまだ問い合わせが来ていません。
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この物件は2100万くらいだと買い手はいると思います。
合わせて2200万とするか、強気に2280万としてみませんか。
購入希望者との価格交渉時:仲介業者が調整できる価格より低めの価格
こうして、売り出し価格を下げると、購入希望者が現れます。
そこで価格交渉が行われる場合は、仲介業者は落としどころを探ることになります。
購入希望者がいくらで購入できるか、売主がその金額に応じるか、これらの調整をうまくできるかが、仲介業者の腕の見せ所です。
そのため仲介業者は、売主には自分が調整できる価格まで下げるように誘導します。
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購入希望者さんは、非常にこの住宅を気に入っておられるのですが、予算がオーバーしているようで…
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2000万で購入希望が入っているのですが、2100万で交渉させていただいて良いでしょうか。2100万なら相場だと思いますよ!
あなたが売却価格を決めることが何よりも大切!
ここまで、仲介業者が提示する金額は変わるという点について、解説してきました。
仲介業者の提示する価格が一定でないのなら、どのように対応すれば良いのでしょうか。
唯一の解決策は、あなたが売却価格を決定することです。
住宅の売却価格を最終的に決定するのは売主であるあなたです。
仲介業者のアドバイスは参考にしつつも、売却価格は自分で決めるということを忘れずに売却活動を進めていきましょう。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
仲介業者は、高く売るのが仕事ではなく、売主も買主も満足できるように様々な調整を行うことが仕事です。
今回解説しました売却価格のニュアンスが変わる点も、優秀な仲介業者ほど上手にニュアンスを変えて説明してきます。もちろん、この記事よりも上手に説明してきます。
仲介業者の提示する見積もりは参考にしつつも、売却価格は売主であるあなた自身が決定するということを意識しておきましょう。
なお、住宅売却全体の流れを確認したいかたは以下の記事をご覧ください。
この記事が少しでも高く住宅を売却したい皆様の参考になれば幸いです。
本日もありがとうございました!
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