タワーマンションでも様々!間取りをみてもわからないマンションのアクセス方式6分類とは

マンションの選び方

マンションの間取りを見てもわからないアクセス方式

マンションをお探しの際は、新築マンションのホームページや検索サイトで間取りを見るところから検討をスタートする人が多いのではないでしょうか。

しかし、間取りを見てもわからないマンション全体の形が住みやすさを大きく左右します

この記事では、間取りを見てもわからないマンションのアクセス方式を6つに分類し、メリット・デメリットとチェックしたいポイントを解説します

この記事はこんな人におすすめ
  • マンションの購入を考えている
  • マンションの間取り以外に気を付けてみておくポイントを知りたい
  • タワーマンションや板状マンションの特徴を知りたい

なお、この記事では、マンションのアクセス方式については、マンションの規模・階数・立地とは別に考えていきます

マンションのアクセス方式6分類

https://www.mlit.go.jp/pri/houkoku/gaiyou/syousai/pdf/m-com6.pdfより引用・一部加筆

マンションのアクセス方式は、エレベーターや階段を通って、各住戸にアクセスするまでの経路によって、上記の6パターンに分類することができます

それぞれの特徴を順に見ていきましょう

アクセス方式①:片廊下型

  • 通風:〇
  • 採光:〇
  • プライバシー:△
  • 避難:〇
  • 廊下の形状:外廊下

まずは、一番オーソドックスな形である片廊下型から見ていきましょう

片廊下型は、棟の片側に廊下が繋がっている形となります

住戸の両側に窓を設けることができるため、通風や採光に優れており、廊下が繋がっているため、避難も容易ですが、廊下側の部屋の目の前を人が通るため、プライバシーが確保しにくいのが難点です

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片廊下型のマンションを購入される場合は、自宅の前をどのくらいの人が通るのかを確認しておきましょう

なお、片廊下型の場合、ほとんどの場合で外廊下となります

アクセス方式②:階段室型

  • 通風:◎
  • 採光:◎
  • プライバシー:〇
  • 避難:×
  • 廊下の形状:廊下なし

次は、階段室型のマンションです

古い団地などに多い形状ですが、階段室型にエレベーターを備えた高層の階段室型のマンションもあります

①片廊下型のマンションが、廊下側のプライバシーが確保しにくいのに対し、②階段室型のマンションの場合、両側とも開放的に設計することができるため、通風・採光やプライバシー面でも有利になります

また、同じ階段を利用する人どおし、顔なじみになりやすくコミュニケーションの面でもメリットがあります

一方で、通常使える階段は住戸前の1か所のため、避難がしにくいのが難点です

また、エレベーターがない場合は、階段の上り下りが必要となりますし、エレベーターがある場合は、建設維持管理コストが高くなります

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階段室型のマンションを購入される場合は、

  • エレベーターがない場合は、階段の上り下りが大変でないか
  • エレベーターがある場合は、建設・維持管理コストに似合う価値があるか

を確認しておきましょう

アクセス方式③:中廊下型

  • 通風:×
  • 採光:×
  • プライバシー:〇
  • 避難:△
  • 廊下の形状:内廊下

中廊下型は、棟の中央に配置された廊下から両側の住戸にアクセスする形です

内廊下となりますので、廊下側に窓を設けることがでないため、通風・採光は不利となります。また、主な採光面が東西面となりやすいこともデメリットのひとつです

そして、内廊下のため、排煙も機械で行う必要があるなど、建設・維持管理コストがアップするだけでなく、避難もしにくくなります

しかし、廊下側に窓がないため、プライバシーを確保しやすく、内廊下ならではの高級感を醸し出すことができ、ホテルライクな生活を送ることができます

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中廊下型のマンションを購入される場合は、

  • 採光面の少なさは問題ないか
  • 避難のしやすさに問題はないか

を確認しておきましょう

アクセス方式④:ツインクリドール型

  • 通風:△
  • 採光:△
  • プライバシー:×
  • 避難:〇
  • 廊下の形状:外廊下

ツインクリドール型は、③中廊下型の弱点である通風や採光を確保するために、廊下側にも開放性を持たせた①片廊下が向かい合っている形状となります

③中廊下型と比べると、廊下面積は広くなりますが、設計によっては階段の数を減らすことができるなど、建設費を抑えることのできる設計となっています

①片廊下型と比べて、廊下の反対側にも住戸があるため、通風・採光は若干不利となり、反対側の廊下を歩く人からの視線もあるため、プライバシーも確保しにくくなります

また、③中廊下型と同じく、主要な採光面が東西向きとなりやすいこともデメリットのひとつです

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ツインクリドール型のマンションを購入される場合は、

  • 自宅の前をどのくらいの人が通るのか
  • 反対側の廊下や住戸からの目線は問題ないか

を確認しておきましょう

アクセス方式⑤:コア型

  • 通風:×
  • 採光:×
  • プライバシー:〇
  • 避難:△
  • 廊下の形状:内廊下

コア型は、エレベーターや階段を中心(コア)に配置し、周囲に住戸を配置する形状です

外周に面した部屋しか採光がとれないため、1階あたりの規模が比較的小さなマンションに採用されます

廊下は内廊下となるため、③中廊下型と同じく、廊下側からの通風や採光は得ることができませんが、廊下側に窓がないため、プライバシーを確保しやすく、内廊下ならではの高級感を醸し出すことができ、ホテルライクな生活を送ることができます

内廊下でかつ階段が中心に配置されているため、避難がしにくい可能性があることは念頭に置いておきましょう

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コア型のマンションを購入される場合は、

  • 採光面の少なさは問題ないか
  • 避難のしやすさに問題はないか

を確認しておきましょう

アクセス方式⑥:ボイド型

  • 通風:△
  • 採光:△
  • プライバシー:×
  • 避難:〇
  • 廊下の形状:外廊下

ボイド型は建物の中心に空間(ボイド)設け、⑤コア型の弱点であった廊下側の通風・採光を確保した形状となります

廊下側にも居室を設けることができ、1階あたりの規模が比較的大きなマンションに採用されます

しかし、廊下側は周囲を廊下で囲まれているため、通風・採光は①片廊下型と比べて悪くなります

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ボイド型のマンションを購入される場合は、

  • 自宅の前をどのくらいの人が通るのか
  • 反対や斜めの廊下や住戸からの目線は問題ないか

を確認しておきましょう

アクセス方式6分類まとめ

以上、6分類を表にまとめると以下のようになります

通風採光プライバシー避難廊下形状
片廊下型外廊下
階段室型×廊下なし
中廊下型××内廊下
ツインクリドール型×外廊下
コア型××内廊下
ボイド型×外廊下

分類にない場合は?

6分類にない場合は?

上記の6分類に合致しないマンションもあります

その場合は、最も近いと思われる分類をベースに考えてみましょう

ここでは、よくある6分類以外の形状について見ていきます

タワーマンション

お気づきのとおり、上記の分類にはタワーマンションという分類はありません

一般的にタワーマンションはおおよそ20階建てを超える高層マンションのことを指しています

タワーマンションで良く用いられる方式は、⑤コア型か⑥ボイド型になります

もちろん現地に行けばわかりますが、簡単に⑤コア型か⑥ボイド型か調べるには、google mapの航空写真を見るとわかります

板状(ばんじょう)マンション、ようかん型マンション

建物に凹凸がない見た目のマンションは、その印象から「板状(ばんじょう)マンション」、「ようかん型マンション」と呼ばれることもあります

一般的には、①片廊下や③中廊下となる場合が多いでしょう

L型マンション

建物がL型に曲がっているマンションは、①片廊下型の場合が多いでしょう。しかし、廊下側が閉鎖的な場合は、⑥ボイド型に近い場合もあります

コの字型マンション

建物がコの字になっている場合は、廊下側の開放性で、①片廊下型、⑥ボイド型の近い方で考えておきましょう

タワーマンションでも完全なボイド型ではなく、コの字型になっている場合も多く見かけます

雁行型(がんこうがた)マンション

雁行型マンションとは、各住戸を少しずつずらして配置した形状のマンションのことを指します

採光面が多くなり、建物の見た目も表情豊かになる反面、建設・維持管理費がアップしたり、住戸によっては日当たりが悪くなったりする場合があります

一般的には、①片廊下型の場合が多いでしょう

スキップフロア型マンション

スキップフロア型マンションとは、エレベーターが1,4,7,10階…など一部の階にしか停止せず、その他の階はエレベーターが停止する階から、階段を使ってアクセスする方式です

廊下に面する住戸は①片廊下型、廊下に面しない住戸は階段室型の特徴があります

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます

今回は、マンションのアクセス形式について解説しました

マンションは様々な形状がありますので、一概にメリット・デメリットを言うことはできませんが、それぞれの形状でどのような特徴があるのかを意識していただければ、マンション選びが効率的に進むことでしょう

この記事が皆さんのマンション選びの一助になれば幸いです

本日もありがとうございました!

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