マンションは管理を買えとは?
「マンションは管理を買え」という言葉を聞いたことはありますか?
マンションは複数の区分所有者が共同で生活するため、マンションの住民は全員マンションの管理組合員となります
世の中には、きちんと管理されているマンションもあれば、そうでないマンションもあります
マンションの管理状態が良いと、住みやすいだけでなく資産価値にも影響します
「マンションは管理を買え」とは、それだけマンション選びにおいて管理は重要だということです
そこで本記事では、
- マンションの管理状況を購入前に確認する方法
について解説します
マンションの管理状況を確認する方法①:集合ポスト付近の掲示物
マンションで暮らしていると、騒音問題、タバコ問題、ペット問題、駐輪場不足など、様々なトラブルが発生します
マンションで起こっているトラブルは、注意喚起が集合ポスト付近の掲示板などに貼られている場合が多くあります
つまり、今起こっているトラブルは集合ポスト付近の掲示板を見ればおおよそ把握することができます
今、このマンションでは駐輪場不足が問題となっているんだな
集合ポスト付近以外にも、エントランスホールやエレベーターホールなど、住民が目にしやすいところに掲示されている場合がほとんどですので、購入前に必ず確認しましょう
マンションの管理状況を確認する方法②:長期修繕計画を入手する
マンションは12~13年サイクルの大規模修繕をはじめ、様々な修繕が必要となってきます。これら修繕の計画が長期修繕計画です
長期修繕計画には、いつどのような工事を行い、費用はいくらかかるのかが記載されています
マンション購入前には、この長期修繕計画を必ず確認しましょう
不動産屋に長期修繕計画をくださいと言えば、入手することができます。もし、不動産屋がしぶることがあれば、長期修繕計画を策定していないか、予定通り進んでいない、または管理会社の管理が悪く手に入らないといった可能性が考えられます
長期修繕計画をいただけますか?
購入後に管理会社からお渡しします
いや、今ください
ただ、長期修繕計画を見ても正しいのかわからないという方も多いかと思います。建物の仕様によって、計画は大きくことなるため、なかなか計画の中身を判断することは難しいでしょう
購入前の段階では、
- 長期修繕計画を策定しているか
- 計画どおりに、修繕積立金が積みあがっているか
を確認しましょう。修繕積立金の確認方法は、次の項目で解説します
なお、修繕金額のデータは、国交省にデータがありますので、よければご参照ください
マンションの管理状況を確認する方法③:総会の議案書・議事録を確認
マンションの管理組合は、1年に1回以上総会を開催し、収支報告、事業計画、予算案、役員の選出、その他重要な事項の議決を行います
総会の議案書と議事録を確認することで、マンションで起こっている問題を把握することができます
また、収支報告の中では、修繕積立金の状況も記載されています。見慣れないかもしれませんが、修繕積立金の「次期繰越額」などと書かれている金額が、長期修繕計画と大きく違っていないかを確認しましょう
入手するには、不動産屋にコピーをもらえるか聞いてみましょう。3年分程度確認すれば、マンションで起こっている問題は把握できるでしょう
総会の議案書と議事録を3年分いただけますか?
総会の議案書は枚数が多い場合もあるので、マンションの管理事務所で見せてもらっても問題ありません
なお、複数棟あるマンションの場合、団地全体と各棟とで総会が別に開催されている場合もありますのでご注意ください
マンションの管理状況を確認する方法④:図面が保管されているか
マンションの管理事務所に、竣工図はありますか?
古いマンションですと、竣工図を紛失している場合があります。これからリフォームをしたい場合や、今後売却する場合など、竣工図がないと苦労する場合があります
管理事務所に行って、竣工図があるか確認しておきましょう
〇〇〇号室の購入を検討している者ですが、竣工図を見せてもらえますか?
管理事務所には様々な図面がありますが、以下の図面があるか確認しておきましょう
- 竣工図(意匠図)
- 竣工図(構造図)
- 竣工図(電気設備図)
- 竣工図(機械設備図) (「給排水・衛生」と書かれている場合もあり)
なお、管理人は図面の種類をほとんど把握していない人も多くいます。その場合は頑張って自分で確認しましょう
マンションの管理状況を確認する上での注意点①:管理会社は変えることができる
清掃状況や管理人の態度が悪いなど、管理会社に起因する問題は、管理組合の総会で過半数の議決があれば、管理会社を変えることで解決できます
つまり、
- 敷地内の清掃が行き届いていない
- 古い掲示物が貼られたままになっている
- 管理人の態度が悪い
- 共用廊下の電球が切れたままになっている
こういった問題は、現在の管理会社の問題であって、マンションそのものの問題ではありません
管理会社の管理状況より、これからも住み続けることになる他の居住者に起因する問題に着目しましょう
マンションの管理状況を確認する上での注意点②:不動産屋の評価は信じない
最後に注意しておきたい点として、不動産屋の評価は信じてはいけません
不動産屋はその物件を売るのが仕事ですので、仮に管理状況が悪い物件であっても、「やめといた方が良いですよ」とは絶対に言いません
マンションの管理状況は自分で判断しましょう
最後に
最後までご覧いただき、ありがとうございました
マンションの管理状況は、マンションを購入する上でとても重要な要素です
管理状況を確認した上で購入できるのが、中古マンションのメリットでもあります
この他にも、マンションの管理状況を確認する上で、購入時にここをチェックしておいた方が良いよ!という点があれば、ぜひコメント欄よりお寄せください!
この記事がみなさんのマンション購入の一助になれば幸いです
本日もありがとうございました
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