図面の種類を解説!住宅購入時に確認したい図面の種類とは

住宅購入

図面の種類を理解しよう

図面の種類を知っていますか?と聞かれると、平面図・立面図・断面図…とお答えのかたがいらっしゃいます

もちろん間違いではないのですが、実は同じ平面図という図面でも、様々な平面図があります

実施設計の平面図、竣工図の平面図…など、見比べてもほぼ同じに見えます

さらに、竣工図の中でも、意匠図の平面図、電気設備図の平面図などもあり、全体の構成がわかっていないと、図面を見るのが非常に困難になります

そこで本記事では、住宅が建つ流れに沿って、住宅が建つときにどのような図面が必要になるか全体像を解説し、住宅購入時に確認したい図面はどれかについて解説します

この記事はこんな人におすすめ
  • 住宅の図面の種類を理解したい方
  • 住宅購入時に、どの図面を確認すれば良いか把握したい方

設計図

まず設計は、基本設計を行い、その後実施設計を行います。基本設計とは、建物の概略を計画するものと捉えてください。

図面にも、その段階に応じて基本設計図と実施設計図があります。基本設計図は、設計の途中段階の図面というイメージです

そして、実施設計が完了すると成果品となるものが、実施設計図です。実施設計図をもって、施工者は施工を行います

実施設計図は大きくわけて以下の図面があります

  • 意匠図
  • 構造図
  • 電気設備図
  • 機械設備図
  • 外構図

意匠図

意匠図(いしょうず)は、建築の間取りやデザインなどの意匠面が書かれている図面です

図面番号に「A-001」などとアルファベットの「A」と記載されている場合が多くあります

意匠図には平面図・立面図・断面図・矩計(かなばかり)図…などの図面があり、図面と聞くと一番イメージしやすいものが意匠図でしょう

構造図

構造図は、柱や梁など建物の構造部分について書かれている図面です

図面番号に「S-001」などとアルファベットの「S」と記載されている場合が多くあります

また、 「構造図」は「意匠図」と合わせて、「建築図」と呼ばれることもあります

電気設備図

照明やコンセント、インターホン、電話、火災報知器など、電気にかかる図面をまとめたものが、電気設備図です

図面番号に「E-001」などとアルファベットの「E」と記載されている場合が多くあります

機械設備図

エアコンや換気などの空調設備や、給排水管や衛生器具などの給排水衛生設備、ガス設備の図面をまとめたものが、機械設備図です

図面番号に「M-001」などとアルファベットの「M」と記載されている場合が多くあります

なお、空調設備と給排水衛生設備で図面がわかれている場合もあります

その場合は、空調設備が「MA」、給排水設備が「MP」となります

ガス設備が別となっている場合は、「G」と記載されています

また、「電気設備図」、「機械設備図」を合わせて、「設備図」と呼ぶこともあります

外構図

外回りの塀や庭・駐車場など、外構部分の図面が外構図です

図面番号に「L-001」や「D-001」などとアルファベットの「L」や「D」と記載されている場合があります 。戸建て住宅などでは、「Ex」とすることもあるようです

「外構図」は、「意匠図」に含まれる場合もあります

申請図

設計段階では、確認申請やその他審査機関への申請を行います。その時に審査機関に提出する図面が申請図です

実施設計図の図面の一部を添付するものもありますが、新たに作成するものもあります

特に確認申請時に提出した図面は、確認済書・検査済書とセットに大切に保管しておく必要があります

施工図

施工図は施工を行う際に、施工者が必要と考えた場合に作成する図面が施工図です

設計図・申請図は、設計事務所などの設計者が作成しますが、施工図は、施工者(元請や下請業者)が作成します

どこまで施工図を作成するかは、施工者によって変わりますので、ほとんど施工図を作成しない場合もあります

竣工図

施工時に、設計図から現地を変更する場合が多々あります。その時に最終的にどう施工したのかを示すものが竣工図です

実施設計図をもとに、施工者が作成します。実施設計図から変更した部分を修正したものとイメージしてください。つまり、図面の構成は実施設計図と同じです

竣工図があれば、竣工図が最も実際の状況を示している図面となります

住宅購入時に確認したい図面は?

では、住宅購入時には、どの図面を確認すれば良いのでしょうか。

まず、完成した建物を購入する場合は、

  • 申請図(特に確認申請図)
  • 竣工図(ない場合は実施設計図)
  • 施工図(あれば望ましい)

を確認しましょう

申請図、特に確認申請図があるかは絶対に確認しておきましょう。確認済書・検査済書があるかも合わせて確認しておく必要があります

竣工図はあってほしいところですが、ない場合は実施設計図があるかを確認しましょう

施工図が残っている場合は少ないですが、残っている場合は施工者の管理が行き届いている可能性が高いので、施工図があるかも確認しておきましょう

次に、未完成の建物を購入する場合は、

契約時点で

  • 実施設計図

引き渡し前に

  • 申請図(特に確認申請図)
  • 竣工図
  • 施工図(あれば望ましい)

を確認しておきましょう

契約時点では、実施設計図を確認します

引き渡し前には、申請関係もすべて合格していますので、申請図、竣工図を確認しましょう

なお、戸建て住宅の場合は、すべての図面をもらうことになりますが、マンション購入の際は、管理事務所で保管しますので、必要な際にコピーをもらってください

最後に

最後までご覧いただき、ありがとうございました

建物の図面は枚数も多く、普段見る機会がほとんどありませんので、いざ見ようとすると非常に難しく感じると思います

具体的な図面の内容は、専門家に任せるとして、図面そのものがないと後々非常に困った状況になります

住宅購入時には、この記事を参考にどの図面が揃っているかを確認してみてください

この記事がみなさんの住宅購入の一助になれば幸いです

本日もありがとうございました

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