どこを選ぶ?どう選ぶ?不動産売却時の仲介業者の選び方

住宅売却

不動産売却時に、数多くある不動産業者からどのように仲介業者を選べば良いか、悩まれる方も多いかと思います。

そこで本記事では、仲介業者の選び方について、候補の選び方から、連絡の仕方など、詳細に解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事はこんな人におすすめ
  • 不動産売却時の仲介業者の選び方を知りたい
  • 不動産売却がはじめてで、何から手をつけたら良いかわからない

仲介業者候補の選び方

仲介業者候補の選び方①:大手ををチェック

まず、大手の仲介業者を見ていきましょう

企業名仲介件数(件)
三井不動産リアルティグループ(三井のリハウス)38,507
住友不動産販売35,122
センチュリー2126,515
東急リバブル25,635
野村不動産グループ9,322
積水ハウスグループ8,078
イエステーション7,745
オープンハウス7,232
三井住友トラスト不動産7,202
東宝ハウスグループ6,102
大京穴吹不動産5,509
三菱UFJ不動産販売4,307
住友林業ホームサービス4,192
近鉄不動産4,171
大和ハウスグループ4,082
大成有楽不動産販売グループ3,679
みずほ不動産販売3,601
ポラスグループ2,501
スターツグループ2,077
長谷工リアルエステート2,006
伊藤忠ハウジング1,905
三菱地所ハウスネット1,616
リスト サザビーズインターナショナル リアルティ1,333
ナイス1,263
小田急不動産1,263
東京建物不動産販売1,013
朝日住宅958
三菱地所リアルエステートサービス932
阪急阪神不動産666
京王不動産620
中央日本土地建物グループ302
相鉄不動産販売277
京急不動産245
出典:公益財団法人不動産流通推進センター「不動産業統計集」 資料:(株)住宅新報「住宅新報」による。
原則、売買仲介のみの実績で両手仲介の件数は1件でカウント。センチュリー21は加盟店実績合計値。

公益財団法人不動産流通推進センターが、仲介の実績を公表してくれています。

この資料によると、トップ4社が他から大きく抜きんでていることがわかります。

なお、センチュリー21は加盟店実績合計値で、いわゆるフランチャイズを含んでいます。

大手が安心と思われる方は参考にしてください。

しかし、後述しますが、必ずしも大手が安心とは限りません。

仲介業者候補の選び方②:営業店が近い

仲介業者にとって、業店から物件が近いと、査定・契約・営業など様々な点で手間が少なく有利になります。

売主にとっても、営業店に行くのは数回かもしれませんが、時間の節約になります。

営業店が近い仲介業者を探すには、原始的に思われるかもしれませんが、google map で検索するのが一番です。

google map の検索機能で、「不動産」や「仲介」と検索すると、想像以上にヒットすることでしょう。

しかし、以下の基準もよく確認して依頼しましょう。

仲介業者候補の選び方③:ホームページに類似の案件があるか

不動産業者には、様々な専門があります。仲介専門、買取専門、分譲専門、賃貸専門、戸建てが得意、マンションが得意など、細かく得意分野が分かれています。

気になる不動産業者があれば、ホームページに扱っている物件の情報が載っていますので、売却したい物件と類似に案件が多いか確認しましょう。

仲介業者候補の選び方④:過去の行政指導履歴

過去の行政指導を受けた履歴は、以下のサイトより確認できます。

国土交通省 ネガティブ情報等検索サイト
事業者の過去の行政処分歴を検索するサイトです

行政指導を受けたとしても、その後の仕事はしっかり行っている場合もあるでしょうが、企業体質は変わらないことが多いので、おすすめはしません。

仲介業者候補への連絡の仕方

候補が数社絞れたら、仲介業者に見積もり査定の依頼を行います。

メールでも良いのですが、同時に確認するポイントもあるので、電話で連絡するのがおすすめです。

まず、

  • マンションの売却を考えているので、見積もり査定をお願いしたい。

ことを電話口で伝えましょう。

そして、

  • 物件の取り扱いは、こちらの店舗で良いか
  • 担当者のお名前

を確認した後、

  • こちらの予定が空いている日

を伝えて、見積もり査定の日程を調整します。

見積もり査定時のチェックポイント・注意点

見積もり査定のために、売却する不動産に来られたら、以下の2点をチェックしましょう。

見積もり査定時のチェックポイント①:対応の丁寧さ

まず、担当者がこちらの話をきちんと聞いてくれるか、物件をどれくらい真剣に確認しているか、など対応の丁寧さを確認しましょう。

これは売主の主観で構いません。

これから売却活動をお任せしたいと思えるかどうかを判断してみてください。

見積もり査定時のチェックポイント②:専門知識があるか

査定額の根拠をわかりやすく説明してくれるか、質問した時に明確に説明してくれるか、など専門知識を持っているか確認します。

そして、その場で答えられないときは、調べてから返答すると言った誠実さも必要です。

また、答えられないことは答えられないと言うかどうかも重要です。

例えば、個別の税金のことは税理士でないと答えてはいけません。「この家を売却すると、譲渡益が発生しますか?」と質問した場合、「発生しません」と断定的な回答をする担当者は要注意です。

税理士資格を持っている担当者でない限り、「この法令に合致するなら、税金は発生しません」など、一般論として回答しなければなりません。

見積もり査定時の注意点①:アピールできる点をアピールする

売主として、不動産を高く売却するためには、仲介業者に必要な資料を提示する等その物件のアピールできる点をアピールしなければなりません。

見積もり査定時の注意点②:担当者は変わらないことが多い

見積もり査定に来た担当者と相性が悪いと感じたら、その仲介業者はやめておくことをおすすめします。

なぜなら、仲介業者は地域によって担当者を決めていることがほとんどです。

仲介会社には複数の担当者がいるわけですが、他の担当者に代えるようにお願いして、表面上は担当者が交代していても、実際のところ裏側ではその担当者が引き続き担当している可能性もありますし、担当を代えるというのは仲介会社内部での担当者どおしの関係性も悪くなります。

「会社としては信頼しているけど、担当者が…」という場合でも、違う仲介業者にお願いすることをおすすめします。

こんな仲介業者には要注意!

レスポンスが遅い・深夜にレスポンスが返ってくる

仲介業者とやりとりをしていて、レスポンスが遅かったり、深夜にレスポンスが返ってくるようでしたら、その担当者は仕事を持ちすぎている可能性があります。

担当者が仕事を持ちすぎている場合、あなたの物件の売却活動に充てる時間も少なくなり、売却活動が上手くいかない恐れもあります。

専任媒介契約をやけに勧める

仲介業者はどの業者も、専任媒介契約を取りたいと思っています。

しかし、あなたが一般媒介契約を希望しているにも関わらず、専任媒介契約を勧めてくるようでしたら、一般媒介契約にしたときにどこまで力をいれて売却活動をしてくれるか不安が残ります。

専任媒介契約を勧めてくるのは、仕方ありませんが、しつこいと感じたら要注意です。

希望価格通りの査定金額

売主の希望に合うように査定価格を算出する仲介業者もいます。

希望の金額で売却できるなら良いのですが、もちろんそうはいきません。

このような仲介業者は、媒介契約を取れれば良いという考え方であり、こちらが相場を把握できていないと見ると、安く設定して自分が売りやすくする可能性もあります。

なお、相場を把握するためには、仲介の見積もりより先に、買取の見積もりをしておくことをおすすめします。

査定金額がやけに高い

複数社に査定を依頼すると、査定金額がやけに高い仲介業者がいる場合があります。

一見、見積もりの根拠があって、この業者にお願いしようかと思うかもしれませんが、根拠があっても安心してはいけません。

見積もりの根拠は、ある程度は自由に操作できます。

このような仲介業者も、媒介契約を取れれば良いという考え方を持っている可能性があります。

そして、媒介契約を締結すると、どんどん値下げを勧めてくることになります。

査定金額がやけに高い仲介業者には注意しましょう。

仲介業者の間違った選び方

新築時のディベロッパーだから安心は間違い

マンションの場合は、新築時のディベロッパーやその系列の会社が、近くに事務所を構えている場合もあります。

その場合、新築したところの方が詳しいので安心と思われるかもしれません。

しかし、築浅の場合は特に、自分が販売した住宅に対して、安い見積もり価格を提示しにくいというデメリットがあります。

また、新築時に販売した際の資料(パンフレットなど)は、他の仲介業者も持っています。

特に、新築時のディベロッパーだから有利という点はありません。

宅地建物取引業の免許番号の更新回数が多いと安心とは限らない

不動産業者は、宅地建物取引業の免許を提示しています。

免許番号から更新回数を把握できるため、長く営業しているかどうかを判断することができます。

例えば、

大阪府知事(3)第〇〇〇〇〇号

という番号の場合、()内は更新回数ですので、3回更新していることがわかります。

5年ごとの更新のため、この業者は、10年以上15年未満営業していることになります。

しかし、長く不動産業をやっているから安心とは限りません。

潰れかけの不動産業者でも、何十年と営業している業者もあります。

さらに、上記の例の場合は大阪府知事免許でしたが、国土交通大臣免許の業者もいます。

1つの都道府県の中にしか事務所を持たない場合は知事免許ですが、複数の都道府県にまたがる場合は国土交通大臣の免許となります。

これも、国土交通大臣免許の方が信頼できるとは限りません。

さらに、知事免許から国土交通大臣免許に更新した場合は、更新回数は(1)にリセットされますので、免許番号から業者を判断するのはおすすめしません。

大手だから安心とは限らないが、安心と思う人も多い

大手の不動産業者の方が安心できると思われるかたも多いでしょう。

大手でも中小企業でも、取り扱える物件は同じですので、大手だから販売力があるという訳ではありません。

しかし、大手が安心と思っている買主が多いのも事実です。

名前を聞いたことがない不動産業者に対して、不安に思われる人もいます。

見積もり依頼の段階では、大手も1社以上は含めた方がよいかもしれません。

最後に

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

お願いしたい仲介業者が選べましたでしょうか。

仲介業者が選べたら、その不動産と媒介契約を行います。

媒介契約前に確認することについては、以下の記事をご参照ください。

この記事がみなさんの住宅売却の参考になれば幸いです。

本日もありがとうございました!

もう一度全体の流れを確認したい方は、以下の記事をご参照ください。

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